限定承認とは?デメリットも含めてわかりやすく解説
被相続人が死亡したときには、相続が生じます(民法882条)。
相続が起こると、被相続人が死亡した時点に有していた一切の権利義務を相続人が包括的に承継します(同法896条)。
ここで、相続人に承継されるものは、およそすべての権利・義務であるため、プラスの遺産のみならず、負債などのマイナスの資産も含まれています。
被相続人が債務超過に陥っている場合、相続人としては、相続したくないと考えることが通常といえます。
相続人たる地位を放棄する方法として、相続放棄があります。
これにより負債を含めたおよそすべての遺産を相続しないことになります。
これに加えて、限定承認(922条)という方法もあります。
このページでは、限定承認とは何か、そのデメリットも含めてわかりやすくご紹介します。
限定承認とは
限定承認とは、相続するプラスの財産の範囲で、相続した負債を負担するという限度で、相続を承認することをいいます。
相続を知った時から原則として3か月以内に、単純承認(相続分に従った相続をみとめる趣旨)するか、相続放棄(相続人たる地位を放棄する趣旨)するか、限定承認するか判断しなければならない(915条1項)ところ、被相続人の財産に何が含まれているのかわからない場合においては、とりあえず限定承認をするという選択によって、相続財産を取得しつつ、不測の負債がある場合には、相続財産以上の負担を負わないというリスク管理を行うことができます。
限定承認のデメリット
・共同相続人の足並みがそろわなければならない
相続人が複数人居る場合、限定承認は相続人全員で行わなければなりません。
すなわち、相続放棄をした者がいる場合には、その者は相続のときにさかのぼって相続人たる地位を失うため、残りの相続人全員で限定承認を行えば足ります。
一方で、一人でも単純承認をした相続人がいる場合には、限定承認はできません。
・手続きが煩雑
限定承認者は、受理審判後5日(相続財産管理人の場合は,10日)以内に「限定承認をしたこと及び一定の期間内にその請求の申出をすべき旨」を官報に公告し、相続財産を管理しつつ、それを順次、換価処分していきます。
官報に公告した期間が満了し、相続財産をすべて換価した場合、順次請求の申し出をしてきた相続債権者に弁済をしていきます。
そして、官報公告期間中に請求申出をしなかった相続債権者や受遺者で、限定承認者または相続財産管理人が知らなかった者から請求があった場合には、残余財産から弁済をすることになります。
それでも残余財産があれば、限定承認者がそれを取得し、共同相続人がいれば、遺産分割をすることになります。
・みなし譲渡所得税となる
限定承認をした場合、税制上は被相続人から相続人へ財産を売却したとみなされます。
そのため、売却によって得た利益を譲渡所得として、相続人が準確定申告を行って、手続きを進める必要があります。
相続問題でお困りの方はF&J法律事務所までご相談ください
限定承認を行う際には、その期間内での迅速な判断を含め、手続きにおいても専門的な知識・経験が必要となる場合があります。
そのため、専門家である弁護士に相談することが好ましいといえます。
F&J法律事務所では、相続に関するご相談を承っております。
お困りの方は当事務所までお気軽にご連絡ください。
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