退職金が財産分与の対象となるケースと計算方法
離婚を検討している場合、退職金が財産分与の対象になるかどうかは多くの方が抱える疑問の1つではないでしょうか。
退職金の扱いは状況によって異なるため、正確な知識を持っておくことが大切です。
本記事では、退職金が財産分与の対象となるケースと計算方法について解説します。
退職金が財産分与の対象となるケース
財産分与とは、婚姻期間中に夫婦が協力して築いた財産を離婚の際に分け合う制度です。
退職金が財産分与の対象となるケースを確認していきましょう。
すでに退職金を受け取っているケース
すでに退職金を受け取っている場合は、受領した退職金のうち、婚姻期間に相当する部分が財産分与の対象です。
ただし、婚姻前の勤務期間に対応する部分は共有財産とはみなされないため、婚姻期間に応じた割合で計算する必要があります。
たとえば、勤続25年のうち婚姻期間が18年であれば、婚姻期間に対応する部分が財産分与の対象となります。
将来の退職金がほぼ確実に支払われるケース
離婚の時点でまだ退職していなくても将来の退職金がほぼ確実に支払われる場合、財産分与の対象になる可能性があります。
就業規則に退職金制度の明確な規定がある公務員や大手企業などで、定年までの年数が10年以内である場合、退職金が支払われる可能性が高いでしょう。
財産分与の計算方法
退職金が財産分与の対象となる場合、一般的に以下の計算方法が用いられます。
■財産分与の対象額=退職金の額 × (婚姻期間 ÷ 勤続年数)
算出した金額を原則として2分の1ずつで分け合うことになります。
たとえば、退職金が2500万円、勤続年数が35年、婚姻期間が25年であるとき、2500万円 × (25 ÷ 35)=1785万円となるため、財産分与で受け取れる金額は約892万円です。
離婚の時点でまだ退職していないときは、退職金見込額で計算します。
なお、将来の退職金を前倒しで受け取るときは、本来将来の支給時まで発生する利息分を差し引く中間利息控除を用いて計算される場合もあります。
まとめ
本記事では、退職金が財産分与の対象となるケースと計算方法について解説しました。
婚姻期間中に形成された退職金の部分が財産分与の対象になります。
一方で、将来の退職金が財産分与の対象になるかどうかは、個別の事情によって判断が異なります。
離婚を検討しており、退職金が財産分与の対象になるのか不安な方は、弁護士に相談することをおすすめします。
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弁護士 栗田 圭司 (くりた けいじ)
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